今日から実践できる、美肌菌のためのスペシャルケアの方法をいくつか紹介します。
いずれもおうちでできる方法なので、できそうなものをチョイスしてください。
肌フローラの書籍を出版している薬剤師。調剤併設ドラッグストアにて4年間勤務し、現在はイギリス在住。テレビなどのメディア対応、観光大使などを経験。医学的根拠に基づいた正しい情報発信をモットーにしている。
毛穴の詰まりが気になるときにおすすめの方法です。洗顔前に行うと良いでしょう。
タオルが熱くなるので火傷に注意しながら行なってくださいね。
くすみや毛穴、ざらざらが気になるときにはこれ。お肌にダメージを与えずにソフトピーリングができます。
お米のとぎ汁をパックや洗顔として使用するのもおすすめ。
とぎ汁には、肌の修復を助けるビタミンB1、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、活性酸素から細胞を守るミネラル、肌に潤いを与えるセラミド、美肌菌を活性化する乳酸菌などが含まれていると言われています。
普段は捨ててしまうとぎ汁ですが、沈殿物を肌にのせることで、パックの役割を果たしてくれます。また、とぎ汁で洗顔を行うことでも同様の効果が得られます。
1回目のとぎ汁にはゴミや雑菌がついていることがあるので、2回目以降のとぎ汁を使用するようにしましょう。とぎ汁を約5時間程度冷蔵庫に入れておきます。冷蔵庫から取り出すと、下の方にクリーム状のものが沈殿しています。この沈殿物を取り出し、パックを行います。その日のうちに使い切るようにしましょう。
※この時に目に入らないように気を付けて塗ってください。
刺激を感じた場合にはすぐに水で洗い流してください。
※米アレルギーのある方は、この方法は実践しないでください。
万が一、赤みや痒みが出た場合にはすぐに洗い流して皮膚科を受診しましょう。
市販のシートマスクは防腐剤が少ない「個包装タイプ」のものを選ぶようにしましょう。防腐剤フリーのものなら美肌菌へのダメージが少なく、菌活にも最適。
敏感肌処方のものや配合素材にこだわったものを使用すると肌にやさしく使用できます。
「美肌菌」の名付け親である、皮膚科医・出来尾格先生が考案した「出来尾式ヨーグルトパック」を紹介します。
ヨーグルトに含まれる「ホエイ(乳清:にゅうせい)」を利用したパックです。このホエイには、アミノ酸や酵素、ビタミンなどが含まれています。このホエイの力を借りて、美肌菌である表皮ブドウ球菌を増やすことができるのです。
ただし、どんなヨーグルトでも良いわけではなく、「ビフィズス菌」が作ったホエイを使用することがポイントです。
ビフィズス菌の生成物だけが美肌菌を増やす効果を持っています。
糖質は雑菌の大好物です。悪玉菌を増やさないためにも、無糖タイプを選ぶようにしましょう。(オリゴ糖は美肌菌の大好物だからと、糖が入っているヨーグルトを選ばないように)
「脂肪分ゼロ」「無脂肪」「低脂肪」と表示されたものは避けましょう。脂肪分がカットされたものは本来の期待されている効果を得ることができません。
そして、賞味期限切れやギリギリのヨーグルトではなく、新鮮なものを使ってください。
傷、炎症のある人は控えてください。しみると感じた場合はすぐに中断して、ぬるま湯でやさしく洗い流してください。
ソフトピーリング効果があるので、週に2回までを上限としましょう。
乳製品アレルギーの人は行えません。このページでご紹介した、他の方法を試してみましょう。
まずはヨーグルトとホエイを両方使ったやり方をご紹介します。
ホエイだけを使ったパックは、集中的に美肌菌にアプローチできます。
普段やっているケアが、実はNGということも…!?
ここでは、美肌菌が死んだり弱ってしまうNGケアをご紹介します。
はがすタイプの毛穴パックには注意が必要です。
毛穴の角栓だけでなく、角質層まで一緒にはがしてしまい、炎症の原因になることがあります。角質層を無理矢理取ってしまうのは、美肌菌がすむ場所を奪ってしまっているのと一緒なのです。
角質層をふやかしてしまうため、角質層が乱れ、乾燥を促進してしまう可能性があります。短時間で、ひんぱんに使わないようにしましょう。
くり返される刺激によって、角質が傷ついてしまう可能性があると指摘されています。
角質が傷つくということは、美肌菌のすむ環境が崩れてしまうということでもあります。美肌菌を育てることを考える場合には、美顔ローラーの使用は控えた方が良いかもしれません。
美肌菌を育てるためにも肌を温めるのはオススメなのですが、長時間行うと角質層がふやけてしまうので、使用時間には注意が必要です。
角質層がふやけることで、角質層の乱れが起こり、美肌菌が育ちにくい環境になってしまいます。
角質層が均一に並んだ状態を維持できるように、長時間の使用は避けましょう。ホットタオルを使用した後は保湿を忘れずに行なってください。
あぶらとり紙を1日に何度も使用すると、肌に必要な皮脂まで取り去ってしまいます。皮脂は美肌菌のエサになりますので取りすぎないようにしましょう。
また、肌に摩擦を与えてしまうという点でも、シミやシワの原因になると考えられますので、頻繁に使用するのは避けるのがベターです。
強いピーリングは肌に刺激を与えてしまい、肌の赤みやかゆみを引き起こす原因になります。使う頻度が多いと、新しい角質まで取り除いてしまい、美肌菌が住める場所がなくなってしまうことに。
また肌の生まれ変わりであるターンオーバーを乱してしまい、角質層が整わない状態になってしまう可能性もあります。ゴワゴワが気になる部分だけの使用にとどめたり、毎日の使用を避けたりと工夫して使うようにしましょう。
シートマスクは肌を保湿できるアイテムとして人気ですが、目安時間より長くつけたままにしておくと、肌の水分を蒸発させ、肌を乾燥させてしまいます。
肌の乾燥は美肌菌にとってもよくないので、使用時間を守って、使用後は必ず乳液やクリームなどの保湿剤で水分を閉じ込めましょう。シートマスクを使用する場合は、防腐剤などが少ない、小包装のものを使ってくださいね。
わたしがおすすめなのは泡パック。洗顔フォームの泡を顔に置いて少し放置すると、やさしく汚れをとってくれます。
今回開発した基礎化粧品「SiNTO」でも、洗顔も泡パックもしやすいように、もっちりした泡にこだわりました。
30代に入り今までのスキンケアではダメだと感じ、菌トレ基礎化粧品「SiNTO」を自ら開発した生粋の美容マニア。同じ年代の女性に、菌トレの良さを広めたいと思っている。
お風呂上がりに血行が良くなっているときに、化粧水をつけた指先で軽くパタパタ。顔じゅうをくまなく、目の周りもやさしくパタパタしてあげてください。
そうすることで、血流が良くなり、皮脂がスムーズに出るようになります。その皮脂という大好物を食べた美肌菌は、たくさんの美容成分を出してくれます。
また、頭皮のマッサージもいいですね。頭皮をマッサージすると、顔の血行も良くなります。頭皮は年齢とともにたるむので、頭皮をマッサージしてあげることで張りが出て、顔のたるみ改善にも効果があります。
医学博士、(株)コントロール・ラボ 相談役。昆虫・微生物学の研究に従事後、1990年に株式会社コントロール・ラボを設立。
「人体常在菌のはなし 美人は菌でつくられる」(集英社新書)「菌子ちゃんの美人法」(WAVE出版)など、人体常在菌に関する本を多数出版。