美肌菌の正体は表皮ブドウ球菌

伊藤麻利奈さん
伊藤麻利奈さん
肌フローラスペシャリスト
伊藤麻利奈

肌フローラの書籍を出版している薬剤師。調剤併設ドラッグストアにて4年間勤務し、現在はイギリス在住。テレビなどのメディア対応、観光大使などを経験。医学的根拠に基づいた正しい情報発信をモットーにしている。

美肌菌=
表皮ブドウ球菌とは

表皮ブドウ球菌 引用元:ヤクルト中央研究所 https://institute.yakult.co.jp/bacteria/4213/

表皮ブドウ球菌(学名:スタフィロコッカス・エピデルミディスと)は、顕微鏡で見ると、丸い菌同士がくっついて果物のブドウの房(ふさ)のような形を作っています。その見た目から「ブドウ球菌」と呼ばれています。

この表皮ブドウ球菌には、美肌づくりに欠かせない、大きな3つの役割があります。

早速見ていきましょう!

美肌菌=
表皮ブドウ球菌の役割

天然の保湿成分を作る

まず1つ目の役割は、グリセリンと呼ばれる天然の保湿成分を作ることです。

表皮ブドウ球菌は身体から出た皮脂や汗を食べて、分解し、グリセリンを放出します。このグリセリンは肌に水分を引き寄せるはたらきをして、しっとりとしたうるおいを与えます。

肌がしっかり保湿されると角質や毛穴のつまりがなくなり、ニキビができにくくなったり、肌のキメが整ったりすると考えられています。

肌を弱酸性の状態に保つ

健康な肌は、常に弱酸性を保とうと頑張っています。

表皮ブドウ球菌は皮脂や汗を食べて、グリセリンと一緒に有機酸や脂肪酸と呼ばれる酸を放出します。

この酸によって肌の上を弱酸性の状態にキープします。

肌に悪さをする悪玉菌は弱酸性の状態では増えることができないので、悪い菌を寄せ付けない、健康で悩みの少ない肌が作られていくのです。

ただし、表皮ブドウ球菌は、非常にデリケートで、石鹸や洗顔料で簡単に洗い流されてしまいます。

表皮ブドウ球菌が肌の上からいなくなってしまうと、肌はアルカリ性に傾きます。このままアルカリ性の状態が続くと、表皮ブドウ球菌は増えることができず、アクネ菌やマラセチアが増え、悪さをし始め、ニキビなどの炎症を引き起こします。

もっと悪い状態が続くと黄色ブドウ球菌などの悪玉菌によって、赤みやかゆみなどの炎症や感染症を引き起こすことになります。

洗い流されたらもう美肌菌は諦めないといけないの?と心配になりますが、心配ご無用!

表皮ブドウ球菌の多い健康な肌であれば、たとえ洗い流したとしても、肌に表皮ブドウ球菌が残ります。

この残った表皮ブドウ球菌が頑張って増殖し、引き続き酸を放出し、弱酸性の状態に環境を戻そうと活動します。弱酸性に戻れば、また健康な肌の状態がキープされるのです。

悪玉菌の退治

菌の退治

3つ目の役割は、抗菌ペプチドという成分を作り、悪玉菌を退治することです。

抗菌ペプチドとは、文字通り、菌に対抗するペプチドのことを指します。

ペプチドとはたんぱく質を小さく分解した時にできるアミノ酸が「かたまり」になっている状態です。

この「かたまり」は、菌やウイルスなどの病原菌に対して、生体防御として機能します。病原菌が増えないようにはたらいてくれる必要不可欠な物質と言えるでしょう。もしこの抗菌ペプチドが無かったら、体の表面はあっという間にカビだらけになってしまうかも、と言われるくらい大切な存在です。

表皮ブドウ球菌は、この生体防御の強い味方である抗菌ペプチドを作りだすはたらきもしてくれているのです。

普段は全く目に見えず、意識されることのない表皮ブドウ球菌。実は、陰でこんなに健気にはたらいてくれています。これからは、もっと大切にしてあげたいなと思ってきませんか?

では、どのようなことを心がければ美肌菌である表皮ブドウ球菌を守り、増やすことができるようになるのでしょうか?

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伊藤 麻利奈
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美肌菌トレ基礎化粧品
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